初期研修医 教科書レビュー

循環器内科の教科書(初期研修医編)

2016年5月15日

160515-Cardiology

研修医生活も1ヶ月が過ぎました。

初めてのローテート先だった循環器内科も先週で終了。心エコーは学生時代(実習で1時間くらい触っただけ)と比べれば、だいぶ進歩したと思います。ACSと心不全もそれなりに勉強できたと思います。

ローテートするにあたり、教科書を色々買ったので簡単にレビューしておきます。

循環器内科の教科書(初期研修医編)

極論で語る循環器内科 第2版

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香坂 俊
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書かれている内容やレベルが初期研修医向きとして丁度良い本です。また250ページと薄いため読みやすいのも○。
とくに心カテに関してはそこそこ突っ込んだことまで書いてあるので、上の先生が何をやっているか解らないときに割と役立ちました。

欠点としては扱われている内容がやや偏っているところ。やや癖が強い本です

循環器治療薬ファイル -薬物治療のセンスを身につける- 第2版
村川裕二
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タイトルからして薬のことしか書かれていないのかと思いきや、各疾患の病態から始まり治療の考え方まで書いてあるかなりの名著です。循環器の教科書を1冊だけ選ぶならこれが良いでしょう。

検査(心カテ・心エコー・心電図・心筋シンチグラフィ等)については手薄なのでそこは弱点。

これから始める心エコー−絶対撮れる,1人で撮れる
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とにかく簡単な心エコーの本を探していたらたどり着きました。左室長軸から組織ドプラ法まで、一通り書かれています。本のサイズがA4と大きいのが利点であり、欠点でもあります。

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せっかくローテートするので、新しいことも勉強しておこうと思って買いました。各診療科の基礎を学ぶのが臨床研修の目的だけど、最新のことを知るのも大事。

循環器診療 レジデント・ザ・ベーシック
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循環器のことなら症候・総論から始まり検査から治療に至るまで一通り掲載されている、一番オーソドックスな種類の本。白衣のポケットにも入るサイズです。同種の本としてよりメジャーなのは「循環器内科ゴールデンハンドブック」ですが、個人的にはこちらの方が好み。

ただ案外役に立つ場面は少なかったです。各論や治療に関しては上述の治療薬ファイルの方が役立ちますしね…オールラウンダーな反面、どの部分においても中途半端という印象です。

抄読会

循環器の抄読会で経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR/TAVI)と手術の成績を比較した論文を読んだので、その時作った資料です。せっかくなので置いておきます

作成した資料:160512-article

160515-article

元の論文:N Engl J Med. 2016 Apr 28;374(17):1609-20 Transcatheter or Surgical Aortic-Valve Replacement in Intermediate-Risk Patients.


来週からは4週間脳神経外科なので、脳卒中や頭部外傷の勉強が中心。ローテートの都合上神経内科を回れない可能性があるので、この機会に脳卒中の勉強はちゃんとしておきたいです

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