前日までの鹿児島県から離れ、続いて訪れたのは天岩戸伝説にまつわる土地が複数あることで知られる宮崎県の高千穂地方です
鹿児島から高千穂へ
鹿児島から高千穂へはそこそこ時間がかかります
まずは特急きりしまに乗り、日豊本線(仙巌園から少し見えていた路線)を通って宮崎を目指します。鹿児島中央〜宮崎間で約2時間ほどでした
おなじみのJR九州ネット予約を利用しました
数日間毎日見ていた桜島も、今日でお別れ
宮崎駅からは特急にちりんに乗って、今度は延岡駅を目指します。宮崎〜延岡間は約1時間ほどです。だいたい1時間に1本程度は特急があります
そして延岡駅からは宮崎交通の路線バスに乗り、高千穂バスセンターを目指します。バスの経路はバイパス経由と旧道経由が交互に来ますが、高千穂までの所要時間は大体1時間半ほどです。日中は1時間に1本程度、とそこそこ良心的な本数です。
また宮崎交通バスはSuica等の交通系ICカードが使えるのも嬉しいところです。地方の路線バスだと現金ないし独自のICカードしか使えないところが多いので…
さて、上記すべてを合計すると鹿児島中央→延岡→高千穂で4.5時間かかり、高千穂到着時にはもう午後3時くらいでした。
一応宮崎〜高千穂の間は高速バスもあり、こちらだと宮崎-高千穂で約2時間40分くらいとのことなので少し早いかもしれません(要予約:下記参照)。
天岩戸神社
日本神話には天照大御神(あまてらすおおみかみ)が天岩戸に引きこもってしまい、世界が暗闇に包まれたという伝承があります。そしてこれに困った他の神々が集まって会議を開き、岩戸の前で賑やかにすることで天照大御神に興味を持たせて自ら扉を開かせた…という件がよく知られています
詳細は下記に
高千穂地方はこの伝承と由縁が深い土地とされています。天岩戸神社では天照大御神が祀られており、天岩戸洞窟も同神社の敷地内に存在します。
アクセスは高千穂中心街(バスセンターのある辺り)からタクシーに乗り、車で15分ほどで到着(7.5kmほど)。交通機関はコミュニティバスが1時間半〜2時間に1本程度あるのみなので、車での移動手段があったほうがよいです。
バス時刻表/高千穂町
途中の景色
圧倒的山間地帯感…いつも住んでるのが基本平野なので、このくらいの景色でもなんとなく盛り上がるのだった
西本宮
天岩戸神社で最初に訪れるのがこちらの西本宮です。
こちらに社務所があり、30分に1回天岩戸洞窟が見えるところから神職の方の案内で参拝することが出来ます。天岩戸自体は撮影禁止ですが、間近で見られる上に詳しく解説もしていただけるので時間が合えばぜひ。
天安河原
先程述べた神話で出てきた、神々が集まって会議を行ったとされる場所です。西本宮から遊歩道を歩いて500mほどで到着します。
途中の道はよく手入れされており歩きづらさはありません。
周辺は川や滝が流れる音が響き渡り、厳かな雰囲気の場所となっています。
一番奥まで行くと鳥居があり、周辺では石がたくさん積まれています(願いを込めて小石を積むと願いが叶うとか)
高千穂はスピリチュアルな場所として紹介されることも多いのですが、とくにここ天安河原はそんな雰囲気のする場所でした。
東本宮
西本宮から橋を渡って少し歩くと(徒歩5分程度)東本宮があります。位置関係としては下記のようになっていて、先程の天安河原が遊歩道のところになります。
東本宮は少し距離があることも手伝ってか、人がまばらです。
帰りはたまたまコミュニティバスが来る時間だったので、バスに乗って再びバスセンターへ。
夕食・旅館/ホテル 高千穂 離れの宿 神隠れ
天岩戸神社へ行った後は一度ホテルに戻り、夕食を食べてゆっくりしました。今回泊まったのは「高千穂 離れの宿 神隠れ」というところです。
名前の通りだいぶ奥まったところに入り口があります。
客室は入ってからさらに奥で合計4棟に分かれており、各棟に2つ部屋がある形となっています。今回泊まったのは赤朽葉というお部屋でした。
写真には写っていませんが、部屋ごとに洗い場付きのお風呂もあり、客室も広いのでゆったりと出来ました。こちらでは夕食に高千穂牛のしゃぶしゃぶなどを頂きました
- 竹グラタン
- 高千穂牛(しゃぶしゃぶ)
- 山女魚の塩焼き
- 野菜の天麩羅
高千穂神楽
高千穂地方では毎年11月〜2月にかけて、町内の集落で神楽が催されます(高千穂の夜神楽)。夜神楽は一晩中行われ、33の演目から構成されています。国の重要無形民俗文化財にも指定されています。
こちらに参加するのは時期も時間もなかなか大変…ということで、観光客向けに毎日代表的な4番が開かれているものが"高千穂神楽"となります。
高千穂神社内の神楽殿で毎日20時から1時間かけて演舞が行われます。座布団や椅子の貸し出しはありませんが、宿泊場所にお願いすれば貸してくれることが多いと思われます。
訪れたのは平日でしたが、思ったより人がたくさんいてびっくり!
高千穂神楽で開かれるのは手力雄(たぢからお)の舞・鈿女(うずめ)の舞・戸取(ととり)の舞・御神体(ごしんたい)の舞の4番です。
最初の3番は上述の天岩戸神話に沿った内容で、引きこもってしまった天照大神を見つけ出して扉を開くシーンが演じられます。御神体の舞はイザナギノミコトとイザナミノミコトが酒を飲み交わす国産みの場面が演じられます。
なお演舞の内容については、かんたんな解説が書かれた用紙を入場時にいただけます。
神楽を楽しんだ後は再びホテルへ帰り、この日はこれで終了となりました。
高千穂はアクセスがなかなか大変ですが、そのような場所にあるだけあって山間地帯の秘境感が楽しめる場所でした。また神話との関係もあり、天安河原や高千穂神楽など地域特有の場所や行事もあります。
今回は時間の都合でいけませんでしたが、自然を楽しめる高千穂峡や、台風で廃線となってしまった鉄道の線路をトロッコで体験できる高千穂あまてらす鉄道などその他にもいくつか楽しめそうなスポットがあります。機会があればぜひまた訪れたい場所でした。
またさきほど気づいたのですが、ふるさとチョイスではふるさと納税先として高千穂町が選べます(高千穂牛や地域限定の電子マネーがあるようです)。今年はまだ少し余裕があるので、ぜひやってみようかなと思います。
次回は高千穂から阿蘇を抜けて熊本へ行ったときの話となります。
