今日で今週も終わりなので、1週間の勉強内容を振り返ってみます。
勉強時間としては54時間弱だったので、先週(58時間34分)比で微減。1日8時間で56時間なので、その辺りがひとつ山な気がします。大学に行く(行き帰りと準備で2時間半は必要)とそれだけで8時間越えるのは厳しくなりますしねー
内容としては火曜日まではMEC模試、水曜日からは整形外科とQB E(腎臓)をやっていました。QBはともかく、整形外科のポリクリノートが予想以上に大変な1週間でした。
その整形外科は再来週の頭に卒試があるので、QB Eの方はちょっとお休みして来週はQB T(整形外科)の2周目を解く予定です。ただ来週は週の後半旅行に出かけるため、勉強時間としては少なくなる見込み。その分内容でカバーしたい(希望)
見出し
今日の勉強内容
そして今日もポリクリノートの続きを作成。幸い今日で8割のところまで終了したので、後は消化試合な感じです。よくあることですがこういう課題は半分越えるまでが一番辛く、そこを越えれば心理的にはかなりラク。いかに自分をだましだまし半分ラインを越えるか、がだいじ。
午後はQB E(腎臓)の続き。
今日解いた問題は1周目の時にやっていた問題(つまり”1周目問題”)が大半だったので、進捗度としてはほぼ変化なし。ただ以前やったときは問題を解くだけで教科書を読んでおらず、今回はじっくり教科書を読んで勉強しているので時間としてはそれなりにかかりました。
正直国試対策だけならそこまでする必要はないのですが、せっかくの機会なので学生のうちにある程度体系的に医学を学んでおくのも大事かなと思います。幸い今の勉強ペースなら来年の2月には間に合いそうですし、なにより自分自身が興味を持てることをするのが一番楽しいというのが私の信条です。楽しいのが一番だよ
そんなこんなで今日はネフローゼ症候群4兄弟が終わり、ポリクリノートに続きこちらも山場を越えた模様です。まあまだページ数としては半分も行ってないのですが…クエスチョンバンクの腎臓、後半は電解質の問題がほとんどなため、腎臓疾患としては終わりが近くなってきました。
以下は今日の勉強ノート
ネフローゼ症候群(MCNS・FSGS・MN・MPGN)
微小変化型ネフローゼ症候群(MCNS)
疫学・病態
- 一次性ネフローゼ症候群の38.7%を占める。小児が中心だが高齢者でも比較的みられる
- 他の糸球体疾患のように糸球体の網構造そのものは破壊されておらず、活性化T細胞の産生するサイトカインによって膜電荷の消失が起こっているため、尿蛋白選択制の高いネフローゼ症候群となる。
- Hodgkinリンパ腫などのT細胞リンパ腫に合併することがある
症状・検査
- ネフローゼによる循環血漿量減少のため、腎前性腎不全となることがある。血液も濃縮&肝合成能が亢進されるため血栓症に注意。
- アルブミンの尿中への喪失により、肝合成能が亢進してコレステロールも産生される→高コレステロール血症。この時糸球体から濾過される脂肪成分も増加し、尿中に脂肪円柱や卵円形脂肪体を認める
※ネフローゼ症候群の定義変更(2011年)で低蛋白質(<6.0g/dL)が参考所見へと”格下げ”になったのは、ガンマグロブリンが増加する膠原病・骨髄腫に伴うアミロイドーシスなどでは蛋白が低下しないため。
診断
小児のネフローゼ症候群ではMCNSが多いので、積極的な生検は行わずステロイドで治療を行い、反応性が悪い場合や他の疾患が疑われる場合に生検を行う
source:小児特発性ネフローゼ症候群 診療ガイドライン 2013(PDF)
治療
- 浮腫が激しい場合は利尿薬を用いる
- タンパク選択性の高いものほどステロイドが効きやすい
巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)
- 血尿や高血圧が見られる(MCNSとの鑑別点)
- 硬化部には蛍光抗体法でIgMの沈着がみられる
- 病理では名称通り、巣状(一部の糸球体の)分節性(部分的な)硬化像が見られる。電子顕微鏡ではMCNSと同様足突起の消失が見られる
膜性腎症(MN)
疫学
成人のネフローゼ症候群の原因として最も多く、中高年者に好発する
病態
- 基底膜の上皮下に免疫複合体が沈着する
- 30%程度は二次性で、原因としては関節リウマチ/SLEおよびその治療薬や悪性腫瘍・B型肝炎・梅毒などがある。この場合は自己組織や腫瘍、微生物が抗原となっていると考えられる。例:B型肝炎ではHBe抗原
- 一次性ではM型ホスホリパーゼA2受容体が抗原と考えられており、抗体としてはIgG4が主体となっている。
source:M-Type Phospholipase A2 Receptor as Target Antigen in Idiopathic Membranous Nephropathy — NEJM
検査
- 光学顕微鏡ではPAM染色におけるスパイク形成や糸球体基底膜の肥厚を認める
source:12.腎臓・泌尿器 (2)膜性腎症|病理コア画像 - ネフローゼが主体であり、血尿は少ない(顕微鏡的血尿程度)
治療
二次性の場合、原因疾患の治療や薬剤の中止で対応する
膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN)
- 二次性では慢性感染症(C型肝炎・感染性心内膜炎など)やクリオグロブリン血症が原因となることがある
- 光学顕微鏡ではメサンギウムの増生による糸球体の分葉化・糸球体基底膜の二重化がみられる。基底膜はメサンギウム細胞が内皮細胞と基底膜の間に入り込んで増殖するため、二重化して見える。
source:12.腎臓・泌尿器 (3)膜性増殖性糸球体腎炎|病理コア画像 - 電子顕微鏡では高電子密度沈着物の沈着を認める。沈着パターンによってⅠ型(内皮側)・Ⅱ型(基底膜緻密層)・Ⅲ型(内皮側および上皮側)に分けられ、Ⅰ型が最も多い。※Ⅱ型は別の疾患概念、Ⅲ型はⅠ型の亜型とされる
- ステロイドへの反応性は不良であり、予後不良とされる。