それでも生きていかざるをえない

それいきノート:皮膚科編

レポート

初期研修医レポート 頭痛

投稿日:

研修医レポートがそろそろ全部終わりそうなので、過去のものを記録に残してみようと思い引っ張り出してきた企画第3弾。提出時にA4 1枚という制限があるので短めです。
※個人情報配慮のため一部事実と異なる記載があります
171212-Report

症候学レポート 頭痛

病歴

主訴

頭痛

現病歴

53歳の男性。
来院当日の15時頃から締め付けられるような頭痛が出現した。その後夕食を摂るなどしていたが、頭痛が改善しないため心配になり救急外来を受診した。

既往歴

濾胞性リンパ腫(FL) 2007年〜, 高血圧, 脂質異常症, 喘息 ※糖尿病はなし

治療歴

FLに対しR-CHOP, 内服薬:エチゾラム0.5mg 3錠, ファモチジン 20mg 2錠, フェブキソスタット20mg 1錠, 手術歴なし

生活歴

ADL:full, 飲酒:ワイン1本/day, 喫煙 10年前まで50本x23年, アレルギーなし, 家族歴:特記すべきことなし

身体診察・検査

身体診察

身長175.0cm, 体重100.0kg。JCS 0, 血圧 167/99mmHg, 心拍数 96回/分, SpO2 96%(room air), 呼吸数 18回/分, 体温37.0℃

項部硬直なし, 耳鳴りあり

瞳孔2mm/2mm 左右差なし, 対光反射 直接/間接ともに俊敏, 複視なし, 眼球運動障害なし, 眼振なし, 顔面触覚痛覚左右差なし, 両額しわ寄せ左右差なし, まつげ徴候 陰性, 口角下垂なし, 構音障害なし, 上肢Barre試験陰性, 下肢Mingazzini試験陰性, 指鼻試験陰性, 回内回外試験陰性, Romberg試験 開眼時閉眼時ともにふらつきなし, 四肢の麻痺なし, しびれなし

検査

頭部CT:明らかな高吸収域を認めない

経過

来院後頭痛は軽快した。神経診察でも有意な所見は認められず、本人希望のため撮影した頭部CTでも頭蓋内疾患は否定的だった。頭痛の原因としては高血圧による頭痛や、一次性頭痛が考えられた。痛み止めとしてアセトアミノフェン500mgを処方し帰宅となった。

考察

生来健康だが肥満・高血圧・喫煙歴などの血管リスクを持つ、中年男性の頭痛である。

頭痛は原因疾患の有無により、大きく一次性頭痛と二次性頭痛に分類される。二次性の中でも緊急性の高いものとして、脳血管疾患・感染症(脳膿瘍/髄膜炎)・脳腫瘍・急性閉塞隅角緑内障・側頭動脈炎・CO中毒が挙げられる。診断においてはこれらの疾患を除外し、緊急性の低い疾患である一次性頭痛(片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛)や副鼻腔炎による頭痛を鑑別していく必要がある。具体的にはまず医療面接で痛みのOPQRSTや頻度、出現する時間、頭痛の既往歴、片頭痛・脳卒中の家族歴、頭部外傷歴、カフェイン摂取歴等の聴取や神経診察を行う。その後必要に応じて頭部CT/MRIや腰椎穿刺といった検査を追加して行う必要がある。特にいままで経験したことのないような激しい頭痛、50歳以上で初発の頭痛、熱・髄膜刺激症状・神経学的異常所見を伴う頭痛などは二次性頭痛のリスクが高く積極的に頭部CTを施行すべきとされる。

本症例は確定診断に至らなかったものの、神経診察や頭部CTの結果から脳血管疾患を、発熱・項部硬直・意識障害がないことから髄膜炎を、片側性の散瞳や対光反射消失がないことから閉塞隅角緑内障を除外することができた。緊急で治療が必要な疾患を除外するという、救急外来における医療の在り方が現れた1例と言える。

参考文献

国際頭痛分類 第3版beta版・ハリソン内科学 第4版・問題解決型 救急初期診療 第2版


過去レポート振り返りシリーズ第3弾の頭痛です。提出したのは昨年の8月頃とだいぶ昔です。

まだまだ研修始まったばかりだったこともあって、今から見ると色々突っ込みどころがありますね…

  • 現病歴が雑:きっとsuddenな頭痛じゃないよ、と言いたいんだろうけど伝わらない。あと嘔気についての記載もない
  • 既往歴が雑:FLはきっとフォロー中なんだろうけどこれも伝わらない
  • 考察が雑:一次性頭痛なんだろうけど、診断にも至っていないし具体的な考察が欠けている。そもそも選ぶ症例が悪くて、SAHやら脳出血の方が簡単にまとまるでしょう

まあこれでも合格にしてくれる指導医の先生の優しさに感謝、ということで。

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