皮膚科 皮膚科専門医試験対策

平成30年度(2018年度) 皮膚科専門医試験 過去問 解答解説 選択問題51〜75

2022年7月8日

日本皮膚科学会 皮膚科専門医試験 平成30(2018)年度解答解説を作成しました

見出しから各問題へ飛べます

誤字脱字ご意見などあればコメント・右のフォーム・Twitterなどでご連絡ください

  • 問題出典:試験問題(過去問題) |公益社団法人日本皮膚科学会(問題・写真はリンク先で確認下さい)
  • 参考文献:あたらしい皮膚科学 第3版、皮膚科学(マイナー) 第11版、ダーモスコピー超簡単ガイド 改訂第2版でカッコ内は選択肢番号、その他は問題末に各自記載
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選択問題26〜50は下記参照

2018-specialist-2v2
平成30年度(2018年度) 皮膚科専門医試験 過去問 解答解説 選択問題26〜50

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見出し

平成30年度(2018年度) 皮膚科専門医試験 過去問 解答解説 選択問題 51〜75

選択問題51:解答 1, 4, 5

若年男性に円形の浮腫性紅斑が多発しており、多形紅斑の診断

原因には薬剤の他、ウイルス感染症(単純ヘルペスウイルス・マイコプラズマ)がある→1, 4, 5

2018-EEM

参考サイトより引用

  • 参考書籍:あたらしい皮膚科学 第3版 p139(1・4・5)/323(3)
  • 参考書籍:皮膚科学 第11版 p187(1・4・5)/277(2)/470(3)
  • 参考・図引用:多形滲出性紅斑

関連問題

選択問題52:解答 1

腹部に見られた抗生剤投与に反応せず拡大する無菌性潰瘍であり、壊疽性膿皮症を考える

基礎疾患として最多なのは潰瘍性大腸炎→1

壊疽性膿皮症 (pyoderma gangraenosum)

主に下腿で生じ初期は痤瘡/膿疱様の皮疹だが、辺縁が堤防状に隆起した潰瘍となる。稀な病型としてストーマ周囲に生じるものがある

潰瘍は無菌性で、組織学的に真皮で好中球浸潤がみられる

治療:ステロイドやシクロスポリンの他、TNF-α阻害薬が用いられる
(現在保険適用はアダリムマブ:ヒュミラ®のみ)

基礎疾患

本症は半数程度で基礎疾患に伴って発症する

潰瘍性大腸炎(46.6%)>>血液悪性腫瘍(17.2%)>関節リウマチ(19.3%)>クローン病(14.3%)>大動脈炎症候群(2.5%)
※カッコ内は基礎疾患全体における比率

関連問題

選択問題53:解答 4

スティーブンス・ジョンソン症候群の診断基準を問う問題

紅斑の全身分布は副所見であり、主要所見(必須)ではない→4

Stevens-Johnson症候群(SJS) 診断基準

主要所見(必須)

  1. 皮膚粘膜移行部(眼, 口唇, 外陰部など)の広範囲で重篤な粘膜病変
  2. 皮膚の汎発性の紅斑に伴って表皮の壊死性障害に基づくびらん・水疱を認め、軽快後には痂皮, 膜様落屑がみられる. その面積は体表面積の10%未満*(外力を加えると容易に剥離すると思われる部位を含む)
  3. 発熱
  4. 組織学的に表皮の壊死性変化
  5. 多形紅斑重症型(EM major)を除外できる

*面積>10%では中毒性表皮壊死症(TEN)となる

主要所見5項目をすべてみたす場合、SJSと診断

なお4. 5.は2016年版で追加されている(2005年の旧版では1〜3のみだった)

副所見

  1. 紅斑は顔面, 頸部, 体幹優位に全身性に分布する. 隆起せず中央が暗紅色のflat atypical targetsを示し, 融合傾向を認める.
  2. 皮膚粘膜移行部の粘膜病変を伴う. 眼病変では偽膜形成と眼表面上皮欠損のどちらかあるいは両方を伴う両眼性の急性結膜炎がみられる.
  3. 全身症状として他覚的には重症感, 自覚的には倦怠感を伴う. 種々の程度に摂食障害を伴う.
  4. 自己免疫性水疱症を除外できる.
  • 選択肢4. 紅斑は顔面, 頸部, 体幹優位に全身性に分布:副所見に含まれる
  • 選択肢1〜3・5 + 「びらん水疱は体表面積の10%未満」であればSJSと診断可能

※選択肢4が主要所見(必須)であると粘膜病変のみのSJS(稀)が診断できなくなることから推測可能

  • 参考書籍:あたらしい皮膚科学 第3版 p143
  • 参考書籍:皮膚科学 第11版 p197

関連問題

選択問題54:解答 2, 3

アスピリン不耐症で投与可能なステロイドを問う問題

デカドロン®およびリンデロン®は比較的安全→2, 3

NSAIDs不耐症・過敏症でのステロイド製剤

NSAIDs不耐症では、点滴ステロイドに含まれるコハク酸エステルに対して過敏症を示し喘息発作が生じる

リン酸エステルステロイドは比較的安全とされるため、こちらを選択する(ただしこちらも急速静注では危険があるため1-2時間かけて点滴)

NSAIDs不耐症 コハク酸エステル
(投与禁忌)
リン酸エステル
(ゆっくり点滴)
ヒドロコルチゾン サクシゾン® 水溶性ハイドロコートン®
ソル・コーテフ®
プレドニゾロン 水溶性プレドニン® コーデルゾール®
メチルプレドニゾロン ソル・メドロール® -
デキサメタゾン - デカドロン®
ベタメタゾン - リンデロン®

なおリン酸エステルやコハク酸エステルは点滴製剤のみに含まれるため、ステロイド内服は問題ない

※サ行("サ"クシゾン, "水"溶性プレドニン, "ソ"ル・メドロール, "ソ"ル・コーテフ)がNG、と考えるとわかりやすいかも(?)

関連2021 選択27(ステロイド薬について)

選択問題55:解答 5

常染色体劣性遺伝疾患の有病率を問う問題

対立遺伝子の優性形質をA、劣性形質をaとすると保因者が50人に1人のとき

  • 父が保有(Aa)する確率:1/50
  • 母が保有(Aa)する確率:1/50
  • 子供がaaとなる確率:1/4
    AAが1/4, Aaが1/2, aaは1/4
  • aaの子供が発症する確率(浸透率):1 (100%)

よって、1/50 × 1/50 × 1/4 = 1/10,000 →5となる

なお長島型掌蹠角化症の保因者が50人に1人程度で、保因者が多いため偽優性遺伝形式(罹患者x非罹患者で子供が発症)をとることがある

医師国家試験では本問と逆の、発症割合から保因者頻度を推定する問題が出題されている(106E26)

  • 参考書籍:あたらしい皮膚科学 第3版 p577

関連問題

  • 2023 選択46 / 2011 選択54 (常染色体劣性遺伝疾患の計算)
  • 2012 選択58 (常染色体劣性遺伝疾患の家系図)

選択問題56:解答 3, 4

Fabry病に関する問題

α-ガラクトシダーゼAの異常が原因で、低汗症が特徴→3, 4

Fabry病

α-galA遺伝子変異による先天性代謝異常疾患
→分解されないトリヘキソシルセラミドが組織に沈着

X染色体連鎖遺伝で、女性も発症するが一般に男性より軽症

  • 皮膚関連症状:無汗/乏汗症、発作性の四肢末端疼痛、被角血管腫
  • その他症状:腎障害、角膜の渦巻状混濁(女性保因者でもみられる)
  • 治療:酵素補充療法等
  • 1. X染色体遺伝形式であり基本は男性で、女性保因者は軽症となりやすい
  • 2. 被角血管腫は幼少時からみられる特徴的所見
  • 3. 無汗症・乏汗症の原疾患となりえる
  • 4. α-ガラクトシダーゼAの異常が原因
  • 5. 酵素補充療法や近年はケミカルシャペロン療法*も行われ、有効な治療法が出現しつつある

*活性低下しているα-ガラクトシダーゼの構造を安定化させ、活性を高める治療

  • 参考書籍:あたらしい皮膚科学 第3版 p334/363(3)
  • 参考書籍:皮膚科学 第11版 p466

関連問題(Fabry病)

選択問題57:解答 2, 4, 5

全身性アミロイドーシスの症状を問う問題

アミロイドーシスは全身性のものと、皮膚限局性のものに分けられる

全身性のものではアミロイド沈着による巨大舌や手指硬化、pinch purpuraが特徴→2, 4, 5

全身性アミロイドーシス (ALアミロイドーシス)

正常では見られないアミロイドが沈着して生じるのがアミロイドーシス

全身性アミロイドーシスでは形質細胞の形成異常(多発性骨髄腫など)により、免疫グロブリンL鎖が原因となる

全身臓器(皮膚・消化管・心筋など)へのアミロイド沈着による症状をきたす

  • 1. 毛髪:アミロイド沈着による脱毛をきたすことがある。多毛症はCushing症候群で生じる
  • 2・5. 巨大舌・強皮症様手指硬化:アミロイド沈着により生じる症状
  • 3. 爪:アミロイドーシスでは爪変形をきたす。爪囲紅斑は皮膚筋炎等でみられる所見
  • 4. pinch purpura:アミロイド沈着で血管が脆弱化し、軽い刺激により紫斑が生じる状態
  • 参考書籍:あたらしい皮膚科学 第3版 p317(2〜5)/205(3)
  • 参考書籍:皮膚科学 第11版 p445(2〜5)/413(3)

関連2013 選択1(巨大舌をきたす疾患:粘液水腫, アミロイドーシス)

選択問題58:解答 1, 3

手背露光部に小水疱とびらんがみられ、肝機能障害および飲酒歴より晩発性皮膚ポルフィリン症を考える

C型肝炎ウイルスと関連し、尿中ウロポルフィリン増加が見られる→1, 3

晩発性皮膚ポルフィリン症 (PCT)

ポルフィリンは、ヘム(ヘモグロビン中に存在)代謝経路の中間産物

晩発性皮膚ポルフィリン症では、ウロポルフィリノーゲンデカルボキシラーゼ(UROD)の活性低下により、前駆物質であるウロポルフィリンが肝臓・皮膚へ蓄積する

尿や糞便からポルフィリンが排泄され、Wood灯にて紅色に光ることから確認できる

  • 原因:肝機能障害(C型肝炎やアルコール)、薬剤(エストロゲンなど)
  • 症状:光線過敏症による露光部の小水疱・びらん
    (ウロポルフィリンが光により励起されるため)
  • 治療:遮光、瀉血、禁酒、肝庇護など

一方先天的にポルフィリン代謝酵素の異常があると、骨髄性プロトポルフィリン症となり赤血球中からポルフィリンが検出される

  • 1. 肝障害のなかでもC型肝炎が誘因として重要(60%で陽性とされる)
  • 2. 晩発性皮膚ポルフィリン症では赤血球中のウロポルフィリンは増加しない骨髄性プロトポルフィリン症では赤血球中の"プロト"ポルフィリン増加がみられる
  • 3・4. 晩発性皮膚ポルフィリン症では尿中のウロポルフィリンが増加し、Wood灯にて紅色の蛍光を発する。頭部白癬では緑色の蛍光となる
  • 5. 鉄(≒ヘモグロビン)過剰が本態のため、治療として"瀉血"が行われる

Wood灯と反応蛍光色

365nmのUVAで、一部の疾患で蛍光を発する

疾患 蛍光色
癜風 黄橙色
紅色陰癬 サンゴ赤色
ポルフィリン症 紅色
頭部白癬 黄緑色〜青緑色
  • 参考書籍:あたらしい皮膚科学 第3版 p331/87(4)
  • 参考書籍:皮膚科学 第11版 p476

関連問題

選択問題59:解答 4

弾性線維性仮性黄色腫に関する出題

組織では真皮のカルシウム沈着が特徴→4

弾性線維性仮性黄色腫 (PXE)

ABCC6遺伝子変異による常染色体劣性遺伝疾患で、弾性線維の変性と石灰化が複数臓器で生じる

  • 皮膚:頚部や腋窩でオレンジ色の丘疹をきたし、加齢とともに皮膚の皺が目立つようになる
  • 眼:網膜-脈絡膜間に存在するBruch膜変化による網膜血管線状
  • 血管病変(心・脳・消化管):動脈の中弾性板変化による虚血性変化、出血等
230413-pseudoxanthoma-elastica
弾性線維性仮性黄色腫 まとめ

続きを見る

  • 1. 常染色体劣性遺伝形式だが浸透率が高いため、偽優性遺伝形式を取ることがある(長島型掌蹠角化症と同様)
  • 2. 原因遺伝子はATP binding casetteの一種であるABCC6。エラスチン遺伝子は皮膚弛緩症の原因
  • 3. "弾性"線維の膨化や断裂が特徴
  • 4. 真皮にカルシウム沈着をきたし、コッサ染色にて染色され診断に有用
  • 5. 皮膚症状は幼少時から出現するが、自覚症状がないため通常10〜20代に気づかれる

選択肢5に関してあたらしい皮膚科学 3版では幼少時から出現するが, 自覚症状がないため通常は思春期以降に気づかれると記載され、皮膚科学 11版では10〜20代に発症と記載されている。選択肢4と比較して相対的に誤り選択肢と考えた

  • 参考書籍:あたらしい皮膚科学 第3版 p353
  • 参考書籍:皮膚科学 第11版 p493/492(2)

関連問題:PXEは頻出, 関連問題は上記カード内の記事でまとめた

選択問題60:解答 2

排膿を伴う腫瘍があり、腹圧をかけることで腫瘤が凹み尿と思われる黄色液が排泄されている

CTでは臍部正中から腹直筋背側へ向かう柵状構造がみられ、尿膜管遺残(に伴う臍炎)の診断

2018-urachal

参考サイトより引用, 腹部中央からつながる索状病変がみられる

尿膜管遺残

胎生期に存在する尿膜管は臍と膀胱をつないでいる

本来は成長とともに消退するが、これが消退せず残ってしまうのが尿膜管遺残(尿膜管洞)で成人の2%にみられる

感染(臍炎)をきたしやすく、その場合臍部から膿の漏出がみられる

CTやエコーでは臍から腹直筋背側を通って膀胱頂部へ到る経路の間に膿瘍がみられる

治療は抗菌薬投与やドレナージが基本だが、根治には外科的治療が必要

  • 1. 臍炎:臍部の感染・炎症の総称で、尿膜管遺残に合併する
  • 2. 化膿性粉瘤:粉瘤(表皮嚢腫)が炎症をきたしたもので、内部にケラチンが存在する
  • 3. 化膿性肉芽腫(毛細血管拡張性肉芽腫):外傷などが誘因となる血管腫の一種。新生児臍部に生じるものは臍肉芽腫と呼ばれる
  • 4. 尿膜管遺残:腹圧による変化や、CTで深部と連続性があることから尿膜管遺残を考える
  • 5. Sister (Mary) Joseph結節:転移性皮膚腫瘍で、胃癌などの消化器癌が臍部へ転移したもの

尿膜管遺残以外は(腹腔内臓器と連続しないため)腹圧による変化がみられない

関連問題

選択問題61:解答 1

数年前から見られた大腿の褐色局面

真皮乳頭部のアミロイド増殖および角質肥厚や基底層でのメラニン顆粒増加がみられ、アミロイド苔癬の像

前駆物質はケラチン→1

アミロイドーシス 前駆物質

正常では見られないアミロイドが沈着して生じるのがアミロイドーシス

検出にはコンゴーレッド染色やダイレクト・ファスト・スカーレット染色(橙色)を用いる。皮膚アミロイドーシスにおいては後者の方が検出力が高い

アミロイドーシスは病型によって前駆物質が異なる

病型 前駆物質
皮膚限局性アミロイドーシス アミロイド苔癬 ケラチン
斑状アミロイドーシス
結節性皮膚アミロイドーシス 免疫グロブリンL鎖(AL)
全身性アミロイドーシス ALアミロイドーシス AL
※多発性骨髄腫を合併することがある
反応性AAアミロイドーシス アミロイドA蛋白
家族性全身性アミロイドーシス トランスサイレチン
アポA1(脂質輸送蛋白)
透析アミロイドーシス β2-ミクログロブリン
  • 1. ケラチン:結節性皮膚アミロイドーシス以外の皮膚限局性アミロイドーシスの前駆物質。アミロイド沈着部位は真皮乳頭層中心となる
  • 2. アミロイドA蛋白:反応性AAアミロイドーシスの前駆物質。関節リウマチなどの慢性炎症性疾患や感染症に続発するが、皮疹形成は稀
  • 3. トランスサイレチン:家族性全身性アミロイドーシス(常染色体劣性遺伝疾患)の前駆物質
  • 4. 免疫グロブリンL鎖:結節性皮膚アミロイドーシス(およびALアミロイドーシス)の前駆物質。結節性皮膚アミロイドーシスでは真皮〜皮下脂肪にかけてのアミロイド沈着がみられる
  • 5. β2 ミクログロブリン:透析アミロイドーシスの前駆物質。手根管症候群や臀部・体幹の皮下結節や丘疹をきたす

アミロイド沈着部位:免疫グロブリンL鎖が前駆物質の場合(ex. 結節性皮膚アミロイドーシス)は真皮〜皮下脂肪にかけて広くみられるが、ケラチンが前駆物質の場合(ex. アミロイド苔癬)は真皮上層に限局する

関連問題

選択問題62:解答 2, 3, 5

汗腺系腫瘍に関する出題

  • 1. 汗管腫は女性の眼瞼部に好発し組織学的にオタマジャクシ様構造がみられ、自然消退は稀。エクリン汗嚢腫は夏季に増加・冬季に減少する
  • 2. エクリン汗孔腫は足底(2/3)や手掌に好発する暗赤色の有茎性結節で、組織学的に腫瘍細胞(poroid cell)の増殖巣と小管腔(クチクラ細胞)がみられる
  • 3. エクリンらせん腺腫有痛性腫瘍(ANGEL)のひとつで、組織学的にリンパ節に類似する腫瘍胞巣がみられる
  • 4. 乳頭状汗腺腫は女性の外陰部に好発するアポクリン汗腺腫瘍。脂腺母斑に続発するのは乳頭状汗管嚢胞腺腫
  • 5. 乳頭状汗管嚢胞腺腫は脂腺母斑に続発することが多く(1/3)、組織学的に形質細胞浸潤がみられる
  • 参考書籍:あたらしい皮膚科学 第3版 p412(1)/414(2・3)/416(4・5)
  • 参考書籍:皮膚科学 第11版 p615(1)/616(2)/618(3)/621(4)/622(5)

関連問題(汗腺系腫瘍)

選択問題63:解答 3

線維上皮腫は基底細胞癌の亜型→3

基底細胞癌 病型分類

臨床像 好発部位 頻度
結節・潰瘍型 硬い黒色小結節 頭頚部 77.9%
表在型 扁平で境界明瞭な病変 体幹 19.5%
斑状・強皮症型 楕円形の浸潤局面
(境界不明瞭)
顔面 2.0%
破壊型 強い潰瘍形成 顔面 0.4%
Pinkus型
(fibroepithelial tumor)
有茎性腫瘤 腰背仙骨部・四肢 非常にまれ
(0/9,532)

頻度の高い結節型と表在型は浸潤性が低いが、斑状強皮症型や破壊型は浸潤性が高いため切除マージンを広くする
(通常は4mmマージン)

  • 1. 汗孔腫:足底(2/3)や手掌に好発する腫瘍で、ダーモスコピー上ヘアピン様血管がみられる
  • 2. 軟性線維腫:半球状〜有茎性の常色腫瘤で、頚部に多発するものはアクロコルドンと呼ばれる
  • 3. 基底細胞癌:基本は結節・潰瘍型が多いが亜型にPinkus型がある
  • 4. 神経線維腫:紡錘形の腫瘍細胞(S-100/CD34/EMAが+)増殖がみられ、間質では細い膠原線維や肥満細胞浸潤がみられる
  • 5. 皮膚混合腫瘍:エクリンおよびアポクリン腺の双方に由来する腫瘍で、粘液や軟骨など間葉系組織が混在する。顔面に好発

関連2015 選択56(基底細胞癌のマージン)

選択問題64:解答 4

下腹部の紅褐色腫瘤で、組織学的に紡錘形の線維芽様細胞が花むしろ状に増殖している

隆起性皮膚線維肉腫(DFSP)の診断で、免疫染色ではCD34陽性・凝固因子ⅩⅢa陰性が特徴→4

COL1A1-PDGFB融合遺伝子の存在も特徴の一つ

  • 1. CD3:T細胞全般で陽性となる
  • 2. CD10:胚中心のB細胞で陽性となる(濾胞性リンパ腫など)
  • 3. CD31:血管内皮細胞で陽性となる
  • 4. CD34:血管内皮細胞やリンパ管で陽性となる。血管肉腫ではCD31と並び陽性で、その他神経線維腫でも陽性となる
  • 5. CD68:組織球(マクロファージ)で陽性となる。多中心性細網組織球症など
  • 参考書籍:あたらしい皮膚科学 第3版 p50/461(4)
  • 参考書籍:皮膚科学 第11版 p48/667(4)

関連問題

選択問題65:解答 1

陰茎の冠状溝に白色調の小丘疹がみられる

組織学的にウイルス封入体やballoningといった尖圭コンジローマで特徴的な所見がなく、真珠様陰茎小丘疹の像

結節性硬化症でみられる血管線維腫と組織学的には類似する→1

2018-PPP

参考サイトより引用, 亀頭部に小丘疹が見られる

真珠様陰茎小丘疹

陰茎の冠状溝に1〜3mm大の白色丘疹が多発する

生理的なもの(組織的には血管線維腫)であり、病的意義はない

尖圭コンジローマとの鑑別が必要(本問ではウイルス封入体やballooningがなく否定的)

  • 1. 結節性硬化症:TSC1/2遺伝子変異が原因(AD)で、乳幼児期からの葉状白斑、成長に伴う顔面の多発血管線維腫などをきたす
  • 2. 神経線維腫症1型:NF1遺伝子変異が原因(AD 孤発例も多い)で、神経線維腫やカフェオレ斑、虹彩のLisch結節をきたす
  • 3. Queyrat紅色肥厚症:ボーエン病の亜型で、陰茎(亀頭)等に境界明瞭な紅色局面を生じるもの。有棘細胞癌へ移行しやすい
  • 4. 疣贅状表皮発育異常症:先天的な免疫異常(AR)で、HPV-5が原因となり露光部中心に疣贅状病変が多発しやがて発癌をきたす
  • 5. 青色ゴム乳首様母斑症候群:皮膚や消化管で海綿状血管腫(静脈奇形)をきたす母斑症

※AD:常染色体優性遺伝疾患, AR:常染色体劣性遺伝疾患

選択問題66:解答 4

メルケル細胞癌に関する出題

CK20染色で細胞質が"点状に"陽性となる→4

メルケル細胞癌

掌蹠の基底層に多く分布する触圧覚受容器、メルケル細胞由来とされる悪性腫瘍

高齢者の顔面に好発し、紅色のドーム状結節をきたす

メルケル細胞ポリオーマウイルス(MCPyV)が原因

メルケル細胞癌の組織学的特徴

  • 神経内分泌系腫瘍であり、N/C比が高くNSEやシナプトフィジン・クロモグラニンA※陽性
  • MCPyVに対する抗体を用いた免疫染色も可能
  • 電子顕微鏡で有芯顆粒を有する
  • サイトケラチン(CK)20で核近傍が点状に染まる
    :HE染色が類似する肺小細胞癌や悪性黒色腫との鑑別に有用

※いずれも神経内分泌マーカー

治療:放射線感受性が高く、進行例では抗PD-L1抗体アベルマブ(バベンチオ®)も利用される。稀に自然消退する

  • 1. 高齢者の頭頸部(とくに頬部)に好発する
  • 2. 稀に自然消退することがある
  • 3. 腫瘍巣が表皮と連続することは稀
  • 4. CK20ではびまん性ではなく、核近傍の細胞質で点状に陽性となる
  • 5. MCPyVは健常人でも60〜80%にみられたとする報告がある

関連問題

選択問題67:解答 3, 4

頭部血管肉腫の治療を問う問題

推奨度Bなのは原発巣への放射線療法とタキサン系抗腫瘍薬→3, 4

  • 1. IL-2局所投与(局注 or 動注)は斑状型に対して有効性が高くB。その他病型(結節・潰瘍)は奏功しづらく推奨されていない
  • 2. 外科的切除は単発かつ最大径≦5cmで完全切除可能ならBだが、多発例や>5cmではC1。いずれも術後放射線治療が望ましいとされる
  • 3. 放射線感受性があるため、原発巣に対してはB。外科的切除や化学療法との併用が強く勧められている
  • 4. 全身化学療法はBであり、保険適用のあるタキサン系抗腫瘍剤(PTXやDTX)が1st line
    2nd line以降はマルチキナーゼ阻害薬のパゾパニブ(ヴォトリエント®)等が用いられる
  • 5. 所属リンパ節転移に対するリンパ節郭清術や放射線療法はC1。原発巣が完全切除可能で所属リンパ節以外の転移がなければ、郭清術が考慮される

最新版(皮膚血管肉腫診療ガイドライン 2021)は頭部だけでなく皮膚に発生する血管肉腫全般が対象となり、CQも大きく変わって治療推奨度がなくなっている

関連問題

選択問題68:解答 3

悪性黒色腫のBRAF変異ではV600Eが最多→3

BRAF変異と治療については下記参照

BRAF-MEK-inhibitor
BRAF阻害薬とMEK阻害薬 【悪性黒色腫】

続きを見る

BRAF阻害薬が用いられる腫瘍は、現在悪性黒色腫のほか大腸癌および非小細胞肺癌がある

悪性黒色腫はV600Eが多数を占める(一部V600K)が、非小細胞肺癌では半数程度

悪性黒色腫の中でも、体幹など非露光部(≒表在拡大型)で陽性率が高い

BRAF変異のパターン V600E V600K
悪性黒色腫
(メラノーマ)
90%
若年者の体幹や四肢(≒表在拡大型)
10%
高齢者の男性
非小細胞肺癌 約半数 -

なおランゲルハンス細胞組織球症でも約半数にBRAF V600E変異が見られる

関連問題

選択問題69:解答 1

前胸部の結節

明るい胞体を有する腫瘍細胞で、S100(+)から顆粒細胞腫を考える→1

顆粒細胞腫

シュワン細胞由来で、皮膚や口腔・消化器に生じる3cm未満の小腫瘤

組織学的に胞体が明るく好酸性の顆粒を含む腫瘍細胞がみられ、S-100やNSE陽性となる

  • 1. 顆粒細胞腫:S-100陽性となる単発の腫瘤であり、明るい胞体を持つ
  • 2. 黄色肉芽腫:生後1週〜6ヶ月頃に発生する組織球系腫瘍で、自然消退傾向あり。組織学的に脂肪を貪食した肉芽腫(Touton型巨細胞)がみられ、CD68陽性だがS-100は陰性
  • 3. 結節性黄色腫:高コレステロール血症に伴い肘頭・膝蓋に好発する5mm〜数cmの黄色腫
  • 4. 神経鞘腫:シュワン細胞由来の良性腫瘍(有痛性)で、S-100陽性。組織ではVerocay bodyがあり血流豊富なAntoni A領域と、細胞成分が疎なAntoni B領域がみられる
  • 5. ランゲルハンス細胞組織球症:主に小児期に皮膚や骨、肺などでランゲルハンス細胞が腫瘍性に増殖をきたす疾患で湿疹類似の紅色丘疹をきたす。S-100の他、CD1aCD207(Langerin)陽性が特徴

S-100陽性となるのは1, 4, 5だがHEから1。5は年齢や臨床像(多発しやすい)からも否定的

  • 参考書籍:あたらしい皮膚科学 第3版 p421(1)/436(2)/322(3)/420(4)/480(5)
  • 参考書籍:皮膚科学 第11版 p738(1)/692(2)/462(3)/736(4)/696(5)

関連問題

選択問題70:解答 2, 5

CD30陽性となるリンパ腫を問う問題

リンパ腫様丘疹症および原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫が当てはまる→2, 5

原発性皮膚CD30陽性リンパ増殖症

CD30陽性の異型リンパ球がみられる疾患で、下記2つが含まれる

年齢 分布 皮疹
原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫 中高年以降が多い 単発が多い 紅色結節
リンパ腫様丘疹症 20〜30代女性に多いが小児もあり 多発 直径数mm〜1cmの鱗屑を伴う丘疹

※CD30陽性細胞自体は疥癬結節や虫刺症でもみられる

リンパ腫様丘疹症は出現と消退を繰り返し、新旧の皮疹が混在することが特徴。原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫でも、自然消退することがある

治療:CD30抗体製剤ブレンツキシマブ ベドチン(アドセトリス®)が保険適用

  • 1. MALTリンパ腫:B細胞由来の腫瘍で、原発性皮膚辺縁帯B細胞リンパ腫などを包括した概念
  • 2. リンパ腫様丘疹症:鱗屑や痂皮を伴う丘疹が多発し慢性の経過をとる。組織学的にCD30+
  • 3. 節外性NK/T細胞リンパ腫:鼻咽頭周囲に潰瘍を形成することが多い。EBウイルスとの関連が示唆され、CD56+
  • 4. 原発性皮膚γδT細胞リンパ腫:細胞傷害性γδT細胞に由来し、腫瘤・結節を生じ潰瘍化しやすい。CD3やCD56陽性
  • 5. 原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫:高齢者で単発の病変をきたすことが多い。CD30+

関連問題

選択問題71:解答 2, 4

炎症性線状疣贅状表皮母斑についての出題

幼小児期の女児に好発する→2, 4

炎症性線状疣贅状表皮母斑 (ILVEN)

Blaschko線に沿って線状に生じる母斑を表皮母斑(疣贅状表皮母斑)と呼ぶ

ILVENはその中でも瘙痒や湿疹様変化が強いもの*で、下記の特徴がある

  • 幼小児期に発症(75%が5歳未満)
  • 女児に好発(男女比1:4)
  • 下肢、とくに左側に好発

*ILVEN以外の母斑は通常自覚症状を伴わない

組織学的には乳頭腫状肥厚や角質増殖がみられ、病変部でGJA1遺伝子変異がみられる場合がある

  • 1. ILVENは掻痒が強いのが特徴
  • 2. "女児"に好発
  • 3. 上肢より下肢、とくに左側に好発する
  • 4. 幼小児期に発症する→✗
  • 5. 組織:乳頭腫状肥厚や角質増殖に加え、リンパ球浸潤や乾癬様の不全角化もみられる
  • 参考書籍:あたらしい皮膚科学 第3版 p385
  • 参考書籍:皮膚科学 第11版 p549

選択問題72:解答 3

母斑症の中で出生時より皮膚病変をきたす疾患を問う問題

  • 1. Birt-Hogg-Dube症候群:成人以降発症し、顔面の線維毛包腫や頚部アクロコルドン・腎細胞癌・多発性肺嚢胞をきたす。BHD遺伝子変異によるAD
  • 2. Cole-Engman症候群(先天性角化異常症):幼少期〜思春期発症網状色素沈着・爪甲変形・口腔粘膜白板症が3徴、その他再生不良性貧血や肺線維症をきたす。AD・AR・XRの遺伝形式がある
  • 3. Leopard症候群:RAS/MAPK経路の異常によるRASopathyの一つで、カフェオレ斑や多発性黒子("l"entigines)など、頭文字の疾患を呈する。多発性黒子は出生時よりみられる
  • 4. Peutz-Jeghers症候群:乳児期より口唇や掌蹠の色素斑、消化管ポリープをきたす。ADだが半数は孤発例
  • 5. Maffucci症候群:先天性中胚葉形成不全のため、幼児期〜海綿状血管腫(静脈奇形)や内軟骨腫をきたす

*AD:常染色体優性遺伝, AR:常染色体劣性遺伝, XR:伴性劣性遺伝

選択肢3 LEOPARD症候群について、あたらしい皮膚科学 3版では出現時期の記載なく、皮膚科学 11版では出生時より全身に黒子が多発と記載されている。選択肢4 Peutz-Jeghers症候群について、あたらしい皮膚科学 3版では色素沈着は生下時〜幼児期に出現し, 加齢に伴って増大と記載され、皮膚科学 11版では出現時期の記載がない。
→あたらしい皮膚科学に準拠すれば正解は3, 皮膚科学に準拠すれば正解は4

出題元である日本皮膚科学会雑誌(上記文献)にてLEOPARD症候群は出生時より全身に小豆大の黒子が多発し, 思春期まで次第に増数すると記載、Peutz-Jeghers症候群は乳児期より口唇,口腔粘膜,手指掌,足蹠に点状~ 米粒大の褐色斑が散在,多発すると記載(=皮膚科学 11版と同じ)されていることから、選択肢3が正答と考えた。

※上記セミナリウムの執筆者は皮膚科学の編集者である大塚藤男先生なので、"皮膚科学"と同等の記載になるのは当たり前だが…

選択問題73:解答 2, 3, 4

結節性硬化症の診断基準を問う問題

診断基準の大症状には、顔面の血管線維腫(3個以上)やシャグリンパッチ、爪囲線維腫(2個以上)が含まれる→2, 3, 4

結節性硬化症 診断基準

TSC1/2遺伝子(それぞれハマルチン/チュベリンをコード)の変異でmTORシグナルが活性化され生じる、常染色体優性遺伝疾患(2/3は孤発例)

遺伝子検査でTSC1/TSC2いずれかの機能喪失変異があれば確定診断となるが、10〜25%は同定できない

そのような場合は臨床症状から診断する

大症状

  • 3個以上の低色素斑(直径5mm以上)※
  • 顔面の3個以上の血管線維腫または前額部, 頭部の結合織よりなる局面
  • 爪囲線維腫(2個以上) = Koenen腫瘍
  • シャグリンパッチ(粒起革様皮)
  • 多発性網膜過誤腫
  • 大脳皮質の異形成
  • 脳室上衣下結節
  • 脳室上衣下巨大細胞性星状細胞腫
  • 心横紋筋腫
  • リンパ脈管筋腫症 (LAM)*
  • 血管筋脂肪腫(2つ以上)*

※いわゆる葉状白斑

*同時にある場合は確定診断に他の症状が必要

小症状

  • 散在性小白斑
  • 3個以上の歯エナメル質の多発性小腔
  • 2個以上の口腔内の線維腫
  • 網膜無色素斑
  • 多発性腎嚢腫
  • 腎以外の過誤腫

Definitive:大症状2つ or 大症状1つ+小症状2つ以上

Possible:大症状1つ or 小症状2つ以上

  • 1・5. 網膜無色素斑・多発性腎嚢腫:小症状に該当
  • 2. 顔面の血管線維腫:大症状に該当し、2歳頃から出現し思春期以降増大。外用mTOR阻害薬ラパリムス®(シロリムス)ゲルの適用がある
  • 3. シャグリンパッチ:大症状に該当し、5歳以上では50%にみられる。膠原線維や弾性線維に由来する結合織母斑に含まれる
  • 4. 爪囲線維腫(Koenen腫瘍):大症状に該当し、思春期以降に見られることが多い

関連問題(結節性硬化症)

選択問題74:解答 4

下腿の褐色隆起性結節であり、皮膚線維腫の像

ダーモスコピーでは辺縁部に色素ネットワークがみられ、基底層メラニン沈着と対応する→4

2018-Dermatofibroma-Dermscopy

参考サイトより引用, 中心は白色で辺縁に褐色の色素ネットワークが存在する

皮膚線維腫のダーモスコピー所見

中心部に線維化を反映した白色調の部分がみられ(central white patch)、表皮肥厚に相当

非メラノサイト系病変だが、腫瘍辺縁で細かい色素ネットワークが見られるのが特徴で、これは組織学的には基底層のメラニン沈着に相当する

関連問題

選択問題75:解答 4

手掌色素斑のダーモスコピー

不規則で非対称、濃淡差のある色素沈着であり、皮丘優位の色素沈着がみられる

皮丘並行パターンであり、悪性黒色腫を示唆する所見→4

手掌足底のメラノサイト病変 ダーモスコピー所見

手掌足底は皮丘・皮溝に分けられる

原則は皮丘部に一致した色素沈着=悪性黒色腫を示唆する所見

色素性母斑
(母斑細胞母斑)
悪性黒色腫
(メラノーマ)
色素沈着部位 皮溝 皮丘
ダーモスコピー所見 parallel furrow pattern parallel ridge pattern
皮溝並行パターン 皮丘並行パターン

ただし良性の皮溝並行パターンのうち、一部の亜型では皮丘部にも色素沈着を伴う場合がある

この場合、色ムラや全体構築から良悪性を判断する必要がある

2018-Parallel-ridge-pattern

参考サイトより引用, 左が皮溝一致・右が皮丘一致

  • 1. 網状パターン(crista reticulated):皮溝並行パターンの亜型で、皮丘部にも網状の色素沈着がみられる。
  • 2. 線維状パターン(fibrillar pattern):皮溝並行パターンの亜型で、足底荷重部のため擦れたように見える
  • 3. 格子状パターン(lattice-like pattern):皮溝並行パターンの亜型で、直行する線状が加わったもの。土踏まず部に多い
  • 4. 皮丘並行パターン(parallel ridge pattern):悪性黒色腫でみられる色素パターンで、非対称性や色ムラが目立つ
  • 5. 皮溝並行パターン(parallel furrow pattern):良性の母斑細胞母斑でみられる色素パターンで色ムラが少ない

関連問題(掌蹠のダーモスコピー)

選択問題76〜92+記述は下記

2018-specialist-4
平成30年度(2018年度) 皮膚科専門医試験 過去問 解答解説 選択問題76〜92 記述

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